熊本フットボールセンターCOSMOSが第27回くまもとアートポリス推進賞を受賞いたしました。
多くの方にご尽力いただき、受賞することができました。
私たちの施設、「熊本フットボールセンター 愛称COSMOS」は、スポーツだけの施設ではなく「スポーツを通したまちづくり」をテーマに計画をスタートしました。そのテーマを達成するためCOSMOSは、フィールド以外にも、保育園、カフェ、芝生広場、ランドリーといった様々な機能を有した複合施設として計画しました。COSMOSに訪れるサッカーファミリーをはじめ、熊本の子どもたちが、地域の魅力や様々な体験をすることで、ふるさと熊本を好きになってもらいと考えています。
そんな私たちの想いを、設計者である熊本大学の田中智之先生、TASS建築研究所の田中美都さんが、おおらかな屋根とたくさんの余白のある建築でデザインしてくれました。
施工者のシアーズホームさんには、様々な変更に対応してもらいながら完成いただきました。
2017年からプロジェクトを本格的に開始し、サッカー界として熊本地震からの普及復興のシンボルである当施設COSMOSは、これから、子どもたちや地域の可能性を育てる場、そして熊本のスポーツ文化の発信拠点となれるように、地域と共に成長していきたいと思います。改めまして、くまもとアートポリス推進賞に選考いただき、ありがとうございました。
下記、評価コメントの抜粋になります。
一般的な屋外スポーツ施設において、圧倒的な気積、広がりを持つフィールドに対して、多くの建築はただ横に突っ立っている脇役のようになってしまう。その問題を配置計画から一石を投じたこの建築に、一次審査の時から多くの審査員の関心が寄せられた。ここでは建築が、大きな敷地全体を田の字型に分けるために存在し、雄大なフィールドと融合・連携するように計画されている。現地審査の際にも、その効果の絶大さを確認することができた。設計としては、軒桁・棟木という在来木造であれば避けられない細やかな部材をなくすためにCLTを採用し、実にシンプルでさわやかな半屋外空間を実現している このことが、フィールドスケールと建築の持つスケールを、よりゆったりと融合する効果に寄与していることも 、現 地 で 体 感 した 。残念ながら隣接する保育園を見学することは叶わなかったが、モノや活動が溢れる子どもたちの場をおそらくおおらかにまとめていることが想像される。架構がもたらす場の質が、建築のスケールを超えて、屋内外の関係性と屋根下の活動の自由さを誘導していることに、多くの評価が集まった。将来の増築により、計画当初に意図された田の字型配置プランの効果をみることが楽しみである。(中川 エリカ)
▼詳細
パンフレット.pdf (pref.kumamoto.jp)※熊本県ホームページ参照